時間指定を3回すっぽかされたAmazon配達員が不在票に「時間指定しとるなら家におれや」と怒りの書込みをしたという話が、Twitterで話題になっていました。
その話題自体には「どっちもどっち」と思いましたが、そういえば数年前に「再配達有料化」の動きがあったことを思い出しました。
Amazon不在票に配達員が怒りの書込み
この話題のYahoo!ニュースはこちらです。
どっちもどっちだと思いますが、これだけ一般人の拡散手段が多いこのご時世、悔しいけど業者側が腹を立てたら負けです。
その意味で、この配達員はプロフェッショナルではなかったということです。
一回目に不在だった時の「ガスメーターに置き配しました」と「直接手渡し済み」のくだりはよくわかりませんが、事実と異なる報告と記録もしているようです。
しかし、3回すっぽかした投稿者もあんまりだなとしか言いようがありません。
もしも反省していたならば、Amazonのサポートセンターに電話して、Twitterに投稿して、取材に「別の表現にすべきだったのでは」と主張するような行動にはならないように思うのです。
挙句「配達員と顔を合わせるのが怖いため」注文をキャンセルするとは。
再配達率はどれくらいなのか
国土交通省の調査によると、令和3年の宅配便の再配達率は11.9%です(国土交通省:宅配便の再配達率が微増)。
前年(令和2年)の11.4%に比べて微増していますが、その前年(令和元年)の15.0%に比べると大幅に減少しています。
これは、コロナ禍をきっかけに普及した「在宅勤務」と「置き配」の急速な拡大によるものだと思われます。
再配達有料化はどうなったのか
2017年の報道によると、ヤマト運輸は値上げ検討の中で「コスト増大の要因となっている再配達について、荷主と共同で削減に取り組む一方、協力を得られない場合の有料化に含みをもたせています」とあります。
世間の反響を見ながら、有料化の是非を検討していくというニュアンスに受け取れました。
その後、再配達有料化に関する宅配業者の具体的な公表はありません。
上述のとおり「在宅勤務」と「置き配」の普及によって再配達率が減少したことで、「荷主と共同で削減に取り組み、一定の協力を得られた」と判断されているのかもしれません。
再配達有料化による懸念
再配達が有料化されることにより、問題になりそうなことがいくつかあります。
一つ目は、配達員による「不在のでっち上げ」です。
「訪問したけど呼び鈴に応答が無かった」ということにして持ち帰ってしまうなんて容易にできてしまいます。
二つ目は、再配達が指定時間に遅れた場合の料金負担をどうするのかということです。
日本の消費者は有料になったとたんに厳しくなりますからね。
まとめ
コロナ禍で再配達率が減少したとはいえ、深刻な配達員不足が解消されたわけではありません。
加えて燃料代も高騰しています。
再配達有料化はまだ具体的な話にはなっていませんが、業者は言い出すタイミングを探っているのかもしれませんね。
以上、「Amazon不在票に怒りの書込み」で思い出した、再配達有料化の話についてでした。