航空自衛隊のアクロバット飛行チームであるブルーインパルス。
イベントやフェスティバルで華麗な曲芸飛行を目撃した人は多いはずです。
最近では2020年に、五輪を描く飛行やコロナ禍の医療従事者を労う飛行で話題になりました。
このブルーインパルスは、普段はいったいどこで何をやっている部隊なのでしょうか?
ふと気になったので調べてみました。
ブルーインパルスは普段どこで何をやっているのか
ブルーインパルスの正式部隊名は「第4航空団飛行群第11飛行隊」と言い、本拠地は宮城県の松島基地です。
広報活動が主な任務であり、展示飛行が専門のチームです。
航空自衛隊の存在を多くの人々に知ってもらうために、航空自衛隊の航空祭や国民的な大きな行事などで、華麗なアクロバット飛行(これを展示飛行と呼びます)を披露する専門のチーム、それがブルーインパルスです。
つまりブルーインパルスは、有事に備えた訓練に従事している部隊ではなく、普段から曲芸飛行専門の訓練を行っているチームだということです。
私が初めてブルーインパルスの曲芸飛行を観たのは、50年近く前の1970年代前半でした。
埼玉県の入間基地で行われた「航空ショー」に中学校の友人たちと観に行って、密接した編隊飛行に魅せられたものです。
ブルーインパルスが正式に発足したのはそれより10年ほど前の1960年のことでした。
当時の幕僚長 源田実はアクロバット飛行の経験者だったため、曲芸飛行に理解がありました。
非公認のクラブ活動では万一事故死しても殉職扱いにならないおそれがあるため、隊員の名誉のために正式部隊化を推し進めたとも言われています。
なお自衛隊の曲芸飛行部隊は、ブルーインパルス以外にもうひとつあります。
航空自衛隊のブルーインパルスに対して、海上自衛隊のホワイトアローズです。
こちらは正式部隊としての歴史は浅く、発足は2018年です。
ブルーインパルスが曲芸専任の部隊なのに対して、ホワイトアローズは教官たちで構成される部隊なのが大きな違いです。
ブルーインパルスの飛行予定はどこでわかるのか
ブルーインパルスの展示飛行のスケジュールは、航空自衛隊のホームページに公表されています。
コロナ禍の間は、イベント中止等によるスケジュール変更が目立ちました。
2022年の予定を見てみると、平均で月2回程度のペースで展示飛行が予定されています。
まとめ
ブルーインパルスは普段なにをしているのかという疑問の答えは、「普段から曲芸飛行を専門で行っている」ということでした。
自衛隊なのに戦闘訓練しなくて良いなんて気楽でいいな、なんていう声が聞こえてきそうですが、イベント中に万一事故が起きれば、大勢の観客の巻き添えは必至です。
大衆の面前で安全に飛ぶことが求められるプレッシャーは相当のものだろうと推測できます。
以上、ブルーインパルスについてでした。