新潟県の高校女子サッカーで、52-0という点差の試合がありました。
サッカーとは思えない得点で、SNSでは話題になっていました。
さてサッカー史ではどんな記録が残っているのでしょうか。
合計60分の女子サッカーで52-0!
今回話題になっているのは、高校女子サッカーのインターハイ新潟県予選の1回戦、帝京長岡 対 国際情報の試合でした。
帝京長岡高校は新潟県内では強豪として知られますが、「52-0」(前半26-0、後半26-0)という数字にはSNS上で驚きや戸惑いの声が上がっていました。
なおこの試合は45分ハーフではなく30分ずつの計60分でしたので、ほぼ1分ごとに点が入っていた計算になります。
最高得点差試合のギネス記録
サッカーの最高得点差試合のギネス記録は、なんと「149-0」です。
バスケットボールかと見紛う「1分間に1点以上」の得点になったのは、2002年10月のマダガスカル・サッカーリーグ、ASアデマ 対 SOレミルヌ の試合でした。
マダガスカル・サッカーリーグはマダガスカル最高峰のサッカーリーグで、ASアデマとSOレミルヌは共に優勝を争う強豪チームでした。
そんな上位チーム同士の試合で、こんなありえない得点差がつくなんて。
実はこの試合はいわくつきで、全得点が負けたSOレミルヌのオウンゴールによるものだったのです。
SOレミルヌは前節の試合で、審判の疑惑のPK判定で失点したことにより優勝の望みが消えていました。
そして優勝したのがこの日の対戦相手ASアデマでした。
消化試合となったこの試合で、SOレミルヌは監督の指示により開始直後から抗議のオウンゴールを延々と重ねていったのです。
八百長というレベルではなく、あからさまな自殺点を繰り返したためこんな得点になったのです。
試合後、マダガスカルサッカー協会はSOレミルヌ監督に対して3年間の停職処分、SOレミルヌの主力4選手にはシーズン終了までの出場停止処分を下しました。
なお日本の最高得点差試合は、2015年4月の高円宮杯U-18 群馬県リーグ3部の桐生第一高校対ぐんま国際アカデミー高等部戦で、桐生第一が「53-0」で ぐんま国際アカデミーを下した試合です。
ワールドカップの最高得点差試合
ワールドカップ本大会の最多得点差試合は、1982スペイン大会1次リーグでハンガリーが「10-1」でエルサルバドルを下した試合です。
これが初戦だったハンガリーは幸先の良いスタートを切りましたが、その後は1敗1分で勝利を挙げられず、2次リーグに進むことはできませんでした。
ワールドカップ予選の最多得点差試合は、2002日韓大会オセアニア予選で記録されました。
2001年4月のオーストラリア対アメリカ領サモアの試合を、オーストラリアが「31-0」で勝利しています。
なお女子のワールドカップ本大会の最多得点差試合は、2019フランス大会Fグループで、アメリカが「13-0」でタイを下した試合です。
アメリカはこの後勝利を重ね、2015大会に続く2連覇を達成しています。
日本代表の最高得点差試合
日本代表の最多得点差試合は、1967年9月のメキシコ五輪予選フィリピン戦で、スコアは「15-0」でした。
この試合は日本代表のエース釜本選手が6得点を挙げています。
日本代表のワールドカップ予選の最多得点差試合は、2021年3月のカタール大会アジア2次予選モンゴル戦で、スコアは「14-0」でした。
なお女子サッカー日本代表の最多得点差試合は、1997年12月のAFC女子選手権中国大会におけるグアム戦で、スコアは「21-0」でした。
Jリーグの最高得点差試合
Jリーグの最高得点差試合は、J2の2019シーズン第42節で柏レイソルが「13-1」で京都サンガを下した試合です。
この試合で柏のオルンガ選手は8得点を挙げ、Jリーグの選手の1試合最高得点となっています。
なおJ1での最高得点差試合は、1998シーズン1stステージの第6節でジュビロ磐田が「9-1」でセレッソ大阪を下した試合です。
まとめ
普通の試合ではなかったギネス記録を除けば、サッカーのプロの試合では、大量点差がついたとしてもせいぜい10点差程度です。
一方学生の地方予選は実力差が大きいことも珍しくなく、信じられない点差がつくことがあるんですね。
毎分のように点を挙げられ続けた敗戦チームは気の毒でしたが、最後まで気を抜かず得点を挙げ続けた勝利者はある意味あっぱれといえます。
以上、女子高校サッカーで52点差の試合があったことに関連して、歴代の大量得点差試合についてでした。