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カナダで活躍の日本人騎手、木村和士と福元大輔の経歴。挫折をバネに

2022年5月10日

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カナダ競馬で大活躍する日本人騎手がいます。

しかも2名も。

木村和士と福元大輔という、日本ではあまり知られていない若者たちの活躍ぶりを紹介します。

 

木村和士騎手が今季最初の重賞制覇

5月8日、カナダの重賞ウィムジカルSを、日本人の木村和士が騎乗するアワシークレットエージェント(牝5、M・キャシー、父シークレットサークル)が制した、という報道を目にしました。

2着に2馬身4分の3差をつけての快勝です。

カナダ競馬は冬の間はシーズンオフで、今シーズン最初の重賞制覇でした。

木村騎手の重賞制覇は通算8度目とのことです。

 

木村和士騎手と福本大輔騎手のカナダでの活躍

木村騎手は1999年生まれの22歳です。

2017年にカナダに渡り、翌2018年春にカナダの騎手免許を取得後、同年5月にデビューしました。

この年104勝を挙げ、カナダの最優秀見習騎手賞を受賞しています。

翌2019年はカナダのリーディング3位となり、カナダの最優秀見習騎手賞を2年連続受賞すると共に、アメリカの最優秀見習騎手賞をも受賞しました。

2020年にはカナダG1初勝利を果たしました。

2021年には138勝を挙げてカナダのリーディングジョッキーとなり、収得賞金額もトップでした。

弱冠22歳にしてカナダのトップジョッキーとして君臨しています。

 

一方福元騎手は1997年生まれの24歳です。

2015年にカナダに渡り、英語を学びながら調教師の元で馬の世話や調教助手を2年間続けました。

2017年夏にカナダの騎手免許を取得し、同年7月にデビュー。

シーズン途中デビューのこの年は4勝でしたが、翌2018年は36勝を挙げ、最優秀見習騎手賞の木村騎手に次ぐカナダ優秀見習騎手賞を受賞しました。

2019年は52勝と勝ち鞍を伸ばし、2年連続で木村騎手の次点の優秀見習騎手賞を受賞しています。

2020年はカナダのダービーにあたるクイーンズプレートステークスを日本人として初めて制覇し、続くカナダ三冠の二冠目プリンスオブウェールズステークスも制しました(三冠目は7着)。

2021年には国際GⅠ初勝利、2022年には米国重賞初勝利を挙げています。

 

カナダ競馬のレベル

カナダの競馬のレベルを明確に示すのは難しいところです。

競馬大国のアメリカと隣合わせのためか、自国の生産者保護を目的として他国馬との交流の機会を制限しています。

そのため他国馬と比較する材料が少ないのです。

競馬開催国の格付け最上位の「パートⅠ」16か国に、カナダは日本と共に含まれています。

この16か国を更にグルーピングすると、まずはアイルランド・イングランド・フランス・アメリカ・オーストラリアの5か国を第1シードと考えるのが妥当なところかと思います。

その次の第2シードに、カナダはアラブ首長国連邦・ドイツ・日本・香港あたりと共に入ってくるものと思われます。

日本とカナダを比べると、主に資金面とマネジメント力で優る日本の方が上という声を耳にしますが、はっきりとしたことは分かりません。

そういえば5月8日のJRAのGⅠ、NHKマイルカップを制したダノンスコーピオンの母レキシールーは、現役時代はカナダで活躍し重賞を制しています。

 

木村和士騎手と福元大輔騎手の日本での経歴

木村騎手は北海道出身です。

父親が競走馬の育成牧場を経営していたため、幼少期から乗馬は身近なものでしょた。

2015年に狭き門のJRA競馬学校に入学したのですが、2017年に自主退学しています。

木村騎手はこの件について多くを語っていません。

自分が未熟だったということだけですね…。いろんなルールがあった中で、それができなかったということです。

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ちなみに、JRA競馬学校は以下のような校則があるそうです。

  • 朝5時半に起床し、就寝は22時
  • 全寮制で外泊不可
  • 1日3回体重を計量し、基準値を超えたら罰則
  • 携帯電話の所持禁止

自主退学の直後に騎手を目指してカナダへ渡っていますので、JRA競馬学校の水に合わなかったのかもしれませんね。

 

一方福元騎手は福岡県で生まれ、鹿児島県で育ちました。

家では馬を飼育していたため、幼少期から日常的に馬に乗っていました。

中学3年の時にJRA競馬学校を受験し、最終試験まで行ったものの不合格となります。

翌年も受験しますが、再び不合格となってしまいました。

地方競馬に進む道もありましたが、海外の高いレベルで騎手になる夢を捨てきれなかったとのこと。

当初はアメリカでと考えたようですが、手続きの煩雑さを考慮してカナダを選んだのだそうです。

 

まとめ

人間万事塞翁が馬というには若すぎるかもしれませんが、日本での挫折にめげずに才能を開花させたのは凄いです。

日本で競馬学校を卒業していたら、どの程度活躍できていたでしょう。

いずれJRAの短期免許を取得してもらって、日本での凱旋騎乗を見てみたいものです。

以上、カナダで活躍する日本人騎手の話題でした。

 

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