英国で活躍する歌手、リナ・サワヤマ(Rina Sawayama)さん。
2022年4月の米コーチェラ・フェスティバル2022(Coachella Valley Music and Arts Festival)のステージでも、圧倒的なパフォーマンスを見せていました。
リナ・サワヤマさんの国籍や生い立ち、また彼女が公表するパンセクシャルのバイセクシャルとの違いについても見ていきたいと思います。
コーチェラ2022でのリナ・サワヤマ
リナ・サワヤマさんは4月17日、コーチェラ2022のステージに登場。
YouTubeでも中継されました(配信のタイムテーブルは、FESTIVAL LIFEのこちら)。
めちゃくちゃカッコよかったです。
おしゃれでポップ、そして時に大人な雰囲気の、存在感溢れるステージでした。
イギリスだけでなくアメリカでも人気が高いことが伺えます。
リナ・サワヤマの国籍と生い立ち
リナ・サワヤマさんのステージでの堂々とした振舞いや観客の煽り方などを見ると、海外の日系二世かと思います。
しかし彼女は日本生まれの日本人です。
出身は新潟県で、父の転勤で4歳の時に東京からロンドンへ移住しました。
ロンドンの暮しが合っていたため、父が日本に戻った後も母とともにロンドンに残りました。
現地の日本人学校で学んだ後、名門ケンブリッジ大学で政治学と心理学を学んだ才媛です。
このケンブリッジ在学中に人種差別等のいじめに遭い、うつ病を発症しました。
しかしこの経験をアーティストとして生きていく起爆剤にしたというのですから大したものです。
彼女の音楽には、大きなテーマのひとつに人種差別や性差別からの解放があります。
リナ・サワヤマさんは英国の永住権を取得していますが、国籍は日本です。
日本が二重国籍を認めていないためです。
英語の語学力はネイティヴと変わらないレベルで、日本語は漢字と敬語が苦手と言いますが普通に話せます。
カラオケでは日本の曲も歌うそうです。
大学卒業後に本格的な音楽活動を開始し、2013年に初のシングル曲「Sleeping in Waking」を発表しました。
2017年にリリースしたミニアルバム『RINA』が注目を浴び、ロンドンのメディア『DAZED 100』の「2017年の知っておくべきアーティスト」「次世代を担う100人」に選出されました。
2019年5月に開催されたロンドン最大の野外音楽祭「All Points East Festival」に初めて招待されています。
同年6月23日、日本のTBS系テレビ番組「情熱大陸」に出演し、日本でも注目度が上がりました。
2020年にリリースしたアルバム「SAWAYAMA」は、英国ポップス界の重鎮エルトン・ジョンが「アルバム・オブ・ザ・イヤー!」と絶賛。
翌2021年にはそのエルトン・ジョンとの共演が実現しています。
THIS HELL LIVE ON @FallonTonight TONIGHT 🔥🔥🔥🔥🔥
Tune in 11:35 PM EST#RINAFALLON #RINAFALLON #RINAFALLON pic.twitter.com/3XZZGlndsA
— RINA SAWAYAMA (@rinasawayama) May 19, 2022
音楽と並行してモデルとしても活躍しています。
2016年には水原希子さんの紹介で「ルクア大阪」のキャンペーンにモデルとして参加しました。
また同年9月の「DIESEL」の日本上陸30周年記念ショーにモデルとして出演しています。
「Versus Versace」2017年秋冬キャンペーンでもモデルとして抜擢されました。
リナ・サワヤマさんの時にビョークを連想させる奇抜なメイクやファッションは、モデルの経験から来るものなのかもしれません。
🔥THIS HELL OFFICIAL VIDEO🔥
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— RINA SAWAYAMA (@rinasawayama) June 15, 2022
パンセクシャルとは
リナ・サワヤマさんは、自身がパンセクシャリストであると公言しています。
パンセクシャル(全性愛)とは、恋愛対象として性別を問わないということです。
「男性でも女性でも」というバイセクシャル(両性愛)と似ていますが、パンセクシャルは性別を意識せず「ただ好きになった人が好き」という、性別を超越した概念と言えます。
バイセクシャルは好きになる条件として性別を意識していますが、パンセクシャルにはそれがありません。
(私を含めて)多くの人は「その友達は女性(男性)?じゃあ紹介して!」となります。
バイセクシャルの人は「その友達は女性(男性)?それでも紹介して!」となるのかもしれません。
しかしパンセクシャルの人は、恋愛対象として性別を意識しない、どうでもいいということなのですね。
例えば「親切な人」「愉快な人」が性別と関係ないのと同じようなことなのかもしれません。
リナ・サワヤマさんは、コーチェラ2022のステージでも、性意識からの解放を叫んで観客を煽っていました。
まとめ
純粋な日本人でありながら、日本人離れした振る舞いが素敵なリナ・サワヤマさんには、経験や努力に裏打ちされた奥深いルーツのようなものを感じます。
歌唱力もダンスも確かな実力がある上に、ブレない思想と発信力で今後の活躍が一層楽しみです。
以上、リナ・サワヤマさんの話題でした。